― ジリジリと照りつける太陽。 せわしなく、 暑苦しく、セミが鳴く。 移動教室で毎週のようにやって来るこの教室は、日当たりが良いために物凄く暑い。 しかも水泳の授業の後、やる気のある生徒なんか一人もいない中で、先生だけが元気良く黒板に向かって話す。 ため息をついて肩にかけたタオルがズレたのを直すと、 未来[ミク] はノートの代わりに机へとシャーペンを走らせ始めた。