桜「そうだぁっ!」


「あははっ…やっやめてよはははッこしょぐったいよーっっ!」


そのまましばらく三人ではしゃいだ。


二人とは会ってから時間は経ってないけど…
とても居心地がよかった。







希「あー笑った笑った!!さぁ行くかぁっ!」


桜「そだねェ!行こう!」




二人は花音の手を取り、急ぎ足で縁側へと向かい始めた。



階段を降りて、昨日より行き交いの人々が減った廊下を歩いた―



しばらく歩くと、


白い砂の日本庭園が見えて来た。


花音は、その美しさに見惚れた―。


足跡が一つもなく綺麗な白い砂。
中心付近の大きな池には色とりどりの鯉が優美に泳いでいた。


そして、一番目に飛び込んできたのは、

白い砂に対象的な赤――季節はずれの椿だった。



「綺麗―…」



希「だろぅ!自慢なんだよなぁこの中庭。

広いしな。」



桜「そうだよね―いつ見ても綺麗なんだよなぁー」



「凄いね、本当に綺麗だぁ―。」


感嘆の声が漏れた。