「ただいまー。」

タイミングよく柚子の家に帰って来たのは、蜜柑ちゃんだ。

「空ねぇ来てたんだ~。」

「うん。久しぶり!」

あたしは、蜜柑ちゃんとハイタッチを交わした。

「あ、ねーちゃん、数学の参考書貸して。」

「いいけど。キレイに使えってよ。」

「ハイハイ。」

柚子って、おねーちゃんに欲しいタイプだわ。


あたしは、24歳の兄貴がいる。

名前は、早島 海。

現在、バンドマンを目指してて、アルバイトを掛け持ち中。

そーいや最近は、家に帰って来てない。

「空??」

「あっゴメン。」