ジュンの部屋はわりと仕事場から近かった。


『一人暮らしなの?』


『うん。まぁ…』


その力ない答えからジュンがかなり弱っているのだということに気づいた。


ジュンの部屋は,ジュンの雰囲気とは違い,明るく清潔感があり,物も少なく広々としていた。


あたしと同じくらいの歳かと思ってたけど,ずいぶん年上の人の部屋に見える。


『大丈夫?ベッドまで歩ける?』


『うん…』


言うが早いかジュンは玄関でバサッと倒れた。


『ひゃ!』


押しつぶされそうになったが,あたしはなんとかジュンをかかえてベッドまで運んだ。


まだ朝早いのにもかかわらず,道中の強い夏の日差しで,ジュンのシャツはびしょびしょになっていた。