美容院を出て、他に寄るとこもない寂しい私はコンビニでビールなどを買ってから大人しくマンションで希さんを待つことにした。



長い髪を染めるのに相当な時間が掛かったらしく、早くも日が傾き始めている。

暮れなずむオレンジ色の空をベッドの横にある窓から眺め、差し込む光の眩しさに、そっと目を閉じた。



会ってないのか…
どうりで最近よく顔合わすと思えば、そう言うこと。


奏次は、希さんと会わなくて大丈夫なんだろうか。
会えば2人とも傷付くことは分かってるけれど。



でも、私が困る。



奏次との距離を保つには、どうしても希さんが必要なの。


大事なの、奏次が。
壊したくない。


私で壊れる奏次を見たくない。


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