そして今に至る訳だが、走り続けて20分。
俺の目の前には大きな校舎がそびえ建っている。
「ハァハァ…やっと…ついた…。」

今日から俺が通う高校、聖白百合学院。

走ってきたためか髪がグチャグチャなのに気付く。緩んでいたネクタイもしめて、制服を整える。
「ふぅ…。」

俺の心臓はヤバイくらいにドキドキしていた。
それとは裏腹に涼しい顔をする。

「よし!」

この学校、聖白百合学院に俺は大きく一歩を踏み出した。