「・・・ゴメン、ちょっと考え事してて・・・下行ってるね」
そう言ってあたしは部屋を出た。
すごい胸がズキズキする・・・・。
蓮也にあんな顔させたくなかった。
「あれ?真琴ちゃんどうしたの?」
「辰弥・ ・・・」
あたしの前にヒョッコリ現れた辰弥。
「蓮也さんとでも喧嘩した?」
・・・相変わらず鋭い奴め。
あたしがしばらく黙りこくっていると
「あ、図星か。まあ、しょうがないよ。蓮也さんは真琴ちゃんに惚れ込んでるしね」
そう言ってニコニコ笑う辰弥。
・・・蓮也に告白はされたけど、蓮也の態度を見てる限りあたしを好きだとは思えない。
「蓮也さん、不器用だからね」
そう言って苦笑いする辰弥。
・・・・なんでもこなしてしまう蓮也が不器用?
ありえないよ。