清吾はあたしの顔をじっと見てため息をついた。
なによ!
人の顔見てため息って失礼じゃない?!
「真琴、マジ気付いてなかったんだね」
清吾がボソッとそう言った。
「え、なにが?」
あたしがそう言ったとたん、
二人分のため息が頭の上から降って来た。
「清吾、こいつのニブさはハンパじゃねえよ」
「そうみたいだな、蓮也。部屋戻ろうぜ?」
「な、なんなのよ!!」
あたしは勝手に部屋へ戻ろうとする2人にそう叫んだ。
マジなんなの?!
2人して!
さっきまでの険悪な雰囲気は一体どこに行ったのよ!
あたしは一人不機嫌になりながら部屋へ戻って行った。