「別に・・・ただこいつ、人殺しになっちゃうと思って止めただけ。・・・あとムカついたから。」
あたしはしぶしぶ答えた。
「お前、最初の部分はちと感動したが、最後の部分は余計だぞ。可愛げのねえ女だな。」
「おい蓮也。お前、まじで人殺しになるところだったんだからこの子に感謝しろよ。」
・・・この金髪の男、チャラチャラした身なりだけど常識あんな。
「ちっ。」
・・・舌打ちだあっ?!
なにこのメッシュの男!
まじむかつくっ!
あたしがメッシュの男を睨み付けていると・・・
「なあ」
茶髪の男が話し掛けて来た。
「なに?」
あたしは茶髪の男の方を向き、目を合わせた。
・・・・・ん?
なんで、この男、こんなにあたしを見る目が熱っぽいんだ?
「一発、俺を殴ってくんねえ?」