「つか、お前家のカギぐらい閉めろよ。物騒だろうが」
「ああ・・・だから入って来れたんだ」
どうやらそれで蓮也は勝手に入って来たらしい。
「・・・つーかさ」
急に口を開いた蓮也をあたしは体をベッドから起こして見上げた。
・・・あ、違う。見下げただ。
蓮也はベッドのしたで胡坐をかいて座ってる。
「なに?・・・てか、手、放して」
蓮也はまだあたしの手を握っている。
「ああ・・・さっきは悪かった」
蓮也は手を放さずに、あたしにそう言った。
・・・なんだよ、急に。
「いや・・・あたしのが悪かったし。」
あたしは我が儘言い過ぎだ。
蓮也達の側にいられればそれで良いのに、側にいればいるだけ我が儘になってしまう自分がいた。