彩は静かに点滴を打ちながら寝ていた。



「彩…」



あたしは声が出なかった。



「姉ちゃん……」



隼人君も声が出なかったんだろう。




「なぁ?隼人。
彩はお前の高校進学のために働いてるんだぜ?
もうちょっとわかってやれよ。」



直人が優しく言う。




1時間たっても起きない…



「わりぃ。これから直人と俺バイトだからさ…。
千里と春香頼むわ。」


健太が申し訳なさそうに言うと、
健太と直人は病室を後にした。


30分すると…




「ごめん千里…あたし今日親いないからさ、妹の面倒みなきゃいけないの。ごめん…」