「…………、お、教えない！……。」




「な、なんでよ〜！。」




「べ、別にいいじゃねぇか！あ、俺そろそろ行くわ！じゃーな。」




「えー！ちょっと！」




「くそ〜、何で教えてくれないのよ〜！」




春香がすごく悔しそうだ。



「うーん気になるなぁ、てかさ、健太君すごくかっこよくない？」




奈菜が目をキラキラさせながらあたしたちに言った。



「えー、そうかぁ？」




春香は何かをひきつった目で言った。




「うん、うちの学年の女子にはすごく人気だよ。」




「え、まぁあいつは中学生の頃からやけにもてるからなぁ………」




「ねぇ、健太君って彼女いんの？」




「いない、いない、あいつナンパする癖に恋愛には積極的じゃないのよ。」




「え、そうだっけ！？以外！」




あたしは思わず驚いた、でもあたしはすぐに思い出した。
中学生の頃や高校に入ってからも女子に告白されても断り続けていた。そんな健太にあたしが高校一年生の頃…………、






『ねぇ健太、こんなに沢山女の子に告白されてるのに何で断り続けるの？』って聞いたら『俺はいつか心に決めた女と付き合いたいから、そんでもってその人と結婚して、子供作って、いろんな幸せを分かち合いたい………。』






って健太がすごく真剣な眼差しで言ってたのを思い出した。




「千里はどう思う？健太君の事。」




「え、…………。」




奈菜がまたキラキラした目で聞いた。