「け、健太…、どうしたんだよ、そんな青覚めた顔して」


「あ……わ、わりぃ…いきなり胸ぐらつかんだりして。」



健太はつかんだ手を離した。



「いいよ、村上はそれでOKしたらしい。」


「………そうか……。」


「………お、お前村上のこと好きだろ?」


「え?…。」


「無理もねぇよな…、お前と村上は幼なじみなんだし、村上はすげぇかわいいし!」


「…………。」


「どうなんだよ、健太?」


「ん、んなわけねぇだろ!
ドジで、ブサイクで、バカだし!」


「……そっか……まぁ頑張れよ!」



男は健太の肩を叩くと教室へ戻っていった。



「千里………。」



健太は寂しそうにさっき買った焼そばパンをほうばった。