バレバレなんだよ。




俺は大体予想がつき、安心感からかわからないが、フッと笑った。 
そして、親父と話しが途中だがドアの方へ行く。 
その間に親父は社長席に座ったまま、俺を引き止めようとする。 
ドアを少しあけ、後ろにいる親父に一言。 
『俺には、愛すべき婚約者がいる。親父がお袋を愛したように…………。素敵なチンチクリンな婚約者。……………じゃ。』

俺には、母がいない。
だから、父は俺が幼い頃から母のチンチクリンな話しばかりしてきた。 
正直、その話しが凄い好きだった。