「せ…んせ…?」 私は先生の腕の中… 優しい石鹸の香りに包まれていた… 「いいよ………」 「え?」 「今だけ…泣いちゃいなさい……」 ………その一言で、次々に頬を涙がつたっていった… 優しい香りが… 暖かい肌が… どことなく、お父さんに似ているような… なんとなく、陵也に似ているような… なぜだか…ホッとするんだ… 私は… 先生のポロシャツにシミをつくってしまうほど、先生の腕の中で泣いていた…