「まだ…誰にも言ってないけど…」
「うん」
「上手く…話せないけど…」
「うん。ゆっくりでいいから…」
「くだらないよ…?」
「ばか…そんなワケないだろ?」
そっと先生はソファーを立った…
そして、ベッドにいる私の隣に座った…
「ゆっくりでいいから…」
そっと…右手に先生の左手が重なった…
それから、私は…
先生に全てを話した…
お父さんのこと、
美佳のこと、
…陵也のこと、
今日のメールのこと、
今の私のキモチも…
先生はただひたすら黙って聞いてくれていた…
そっと握られた手から先生の熱を感じる…
その熱が…私を素直な女の子にさせてくれた…