パッと辺りが明るくなった
黒い車が目の前に止まる
「おーい!はやく乗って!」
「あ…お願いします」
「なんだよー今さら!」
「ああ…そっか…」
私は前を見ながらぼんやりと言った…
さっきのメールが頭から離れない…
「ん?どーかした?」
ひょいっと顔をのぞきこまれた…
「え?…な…なんでもないよ?」
「そか?変なヤツだなあ…」
「先生ほどじゃないよ……」
「おい!!」
スネるとちょっぴり眉が下がるんだよね…
いつの間にか…先生のこといろいろ知ってた…
コーヒーにはなんにも入れないで飲むこと…
携帯のストラップがプーさんなこと…
普段はこんな変な先生だけど、実は生徒のことをしっかり理解してくれてること…
なんとなく…陵也に似てて…優しいくせに冷たくしちゃうタイプなんだよね…
いつの間にか…
先生が近く感じるようになっていた…
まだ出会って数日なのに…
『隣にいたらいい』存在になってたんだ…