「…え?」

「いや…その…もしよかったら…彼女になって欲しいな…と」


三村は見たことないくらいに真っ赤だった…


きっと他の女の子ならば『ぜひとも!!』ってなるんだろうけど…


「…吉岡?」

「あ…その…」

「スキなヤツとか…いんの?」

「あ…うん…」


“うん”…なんて


こんな時に…陵也の顔が浮かぶなんて…


バカだよね…


「そっかぁ…」

「あ…でも、三村のキモチはすっごく嬉しいよ?ありがとうね」


こんな…


可愛くない“吉岡 南”をスキになってくれて…


「なんだよー!ったく…オレかっこわりぃなー」

三村がタオルで顔を隠すようにして、視線をそらした…


「なんで?充分かっこよかったよ?」

「…………やっぱりな」

「はいはい…」


やっぱり…三村には、もっともっと可愛くて、もっともっと素直なコが似合ってるよ…



「…じゃあな!話聞いてくれて、ありがとうな!」

「うん…またね!」

「おう!!」


三村は教室を出ていった…



ちょっぴり…



鼻声混じりのさよなら…




ありがとうね?