「どした?うまいか?」

「んー?ありがとうね、先生」

「いいよ、今日は頑張ってくれたし、明日もあるからさ」

「本当だよぉ…疲れました!」

「ぷっ…カエルも見たしなー?」

「う…思いだしたら気持ち悪くなってきた…」

「なんでだよー?カワイイじゃん!」

「先生おかしいよー!」

「おかしくねーよ!カエルってめちゃくちゃ癒されるじゃん!」

「ありえないよー!」


私は笑っていた…
知らないうちに…
自然と…



「ぉあーー!」

「ぅわっ!な…なんですか?急に」

「お前、今、笑っただろ?ちゃんと見たからなぁ?」



ニヤリと笑い、私を見る先生…


「え…わかんなかった…。てか、結構笑ってるほうだと思うんですけど…?」

「そーいうんじゃねえよ……」



先生がポツリと言った…


「へ?」

「そーゆーんじゃねぇんだよ」


私は先生のほうを見た…

先生はまっすぐ前を見ている…

「なに…が?」

「ふふん♪いいだろー…別にー」

「だからー!何ですか?」

「お前が、自然と笑ったとこ!」


信号が赤になった…


車が止まる…


先生がこっちを見た…


また…

あの笑顔…


「い…いつもと同じだよ!」


なんだか恥ずかしくなって、視線をはずす…


「いやぁ…違うな」

「どう違うの?」


自分が1番わかってるくせに…