私は自分の部屋に戻り、ベッドの上に転がりながら、いろんなことを思い出していた…
机の上には幼稚園の頃、お父さんからもらったくまのぬいぐるみがある…
淡いピンクのカーテン、白いカーペット、ブラウンのソファー……
『素直な私』が表れている部屋………
この部屋には、たくさんの『私』がいる………
小4で、大スキだったお父さんを亡くし、孤独だった私…
中学に入り、吹奏楽部で一生懸命に練習していた私…
『お父さんがいたら…褒めてくれるかな?』なんて考えながら、毎日頑張ってたんだ…
お父さんのことを考えると泣きたくなるから、なるべく考えないようにもしてたな…
でも、やっぱり悲しみは消えない…
何度か学校の教室で、放課後1人で泣いていた…
家では泣かなかった…
お母さんのほうが悲しいに決まってるし、これ以上心配させたくなかった…
そんな、ボロボロだった私を救ってくれた人が…
私の…
ずっと忘れられない人…
そして、離れた今でもずっと…
スキな人………