「先生さよなら~!」
「南!!ちゃんと田崎に言いなよ~!!」
あゆみと理奈は満足そうに笑い、それぞれ部活に向かった…
いつのまにか先生と2人きり…
私はまだ先生の胸の中…
「さってと…何してもらおうかなぁ…?」
先生の楽しそうな声が頭の上でする…
私はそっと、顔をあげた…
「あ…あのね、先生」
少しうわずる声…
先生はキョトンとした顔で私を見た
「ん?なに?」
「あ…あのね、実は…先生が今日誕生日だって…知らなかったんだ…」
悲しむかな…先生
彼女なのに、彼氏の誕生日も知らないなんて
「あ~、だから?」
「…えっ?お、怒らないの?」
「なんでだよ!別にいいよ、言ってなかったオレも悪いんだし」
そ、それは私が聞いてなかったからで…
先生が悪いわけじゃないのに…
「とりあえず…準備室行こっか?」
私は黙ったまま頷く…
そのまま先生の後ろについていく…
先生の背中…
何回見たんだろ…
ごめんね…
先生…
彼女なのに…
何もしてあげられなくて…
ごめんね?