「みんなバス乗ったな?ちゃんと確認しろー!」


クラスは45人だけど、女子は14人だからすぐわかる…


「今日休みなのは…知咲ちゃんだけだよね?」


「うん…南の隣だろ?」


「あ…荒川さんか…」


いまいち名前を覚えるのが苦手…


暗記系は苦手なのかもなぁ…


「まあ…うちらが通路はさんでいるから問題はないけどな!」

「まあね…」


私は空間のあいた隣を見つめた…

隣に座るハズだった荒川さん…

まだちゃんと話したことはないけれど、

『これから仲良くなりたいなあ…』


「お~い!女子はいるか?」


前から先生がやってくる…

先生っていろいろ大変だなってつくづく思う…


「うちのクラス14人しかいないんだから、わかるでしょ~?」


前のほうで、誰かがツッコむ…


「今日は知咲が休みだから13人な!」


すかさず理奈の声…


「あ…荒川休みだったな…誰が隣なんだ?」


きょろきょろとみんなを見る…


「あ…私です」


「お…吉岡か~」


…なにその顔!!

教師がしていい顔!?


ニヤニヤして私を見る先生は、ちっとも先生の顔じゃない…


「田崎~!キモい!南に手ぇだすなよ!?」


「理奈のゆー通りです!」


「お…おいおい!木村に山中!そんな変態扱いしなくても…」


ちょっと沈む先生…


そんな姿を見て、きゅんっとしちゃう私…


『私…ちゃんと恋できてるんだなあ…』


なんて思っちゃう…