今も元カレが忘れられないくせに、親友の彼だからあきらめようとしてる…

こんな苦しいことあるか?

今だってスキなんだろ?

『だって…私がいけないんだもん…追いかけなかった…私のせい…』

なんで我慢してんだよ…

なんで言わないんだよ…



『今だけ…泣いちゃいなさい…』


オレは…吉岡を強く抱きしめていた…

小さく震えて吉岡は涙を流した…

親にも友達にも言えないなんて…

辛かっただろうに…

親をこれ以上悲しませたくないからって…

バカだよな…

本当に…

『先生…ありがとう』

そう言った吉岡は、もう迷いがないように見えた…

『もう平気…』

だけど…

強がるのは止めろよ?

泣きたいなら泣けばいい…

怒りたいなら怒ればいい…

だから…

もうあんな顔するなよ?



オレはそんな願いをこめてもう一度強く吉岡を抱きしめた…