先生の香り…

先生の温もり…


信じられないほどすぐ近くにあって…


「…せん…せ?」


「…オレ…もしかしたら…いけないことしてるかも…」


先生の顔を見上げる…


今までに見たことのないくらい優しい笑顔…


「なんでだろうなぁ…オレ…最悪だよな…」


先生の手に力が入り、さっきよりも距離が近くなる…



「先生……」


「吉岡が…話してくれたのが…オレでよかったなあ…なんて思うんだ…他の誰かじゃなくて…」


「うん…」


「だからってワケじゃないんだ…同情してるワケでもない……ただ…」


「先生?」


先生の心臓の音が聞こえる…


私に負けないくらいすごい音…


「…………オレ…お前を生徒として見れてないんだ…」