クスクスと、また笑って座るように促した。
先程いたソファではなくて、窓の前にあるベッドに座った。
もう月が輝き、雨はもうあがっていた。
「明日から、毎日話をしよう。僕も話すから、ユキも話して?」
小さく、頷いた。
たとえそれが、死の前戯であったとしても、何かが変わればいい。
「さ、目を閉じて」
ベッドに、2人して横になっていた。
お風呂は、想像以上に大きくて薔薇の香りが漂っていた。
私が入って、それから彼も入って。
夜更けの静けさは、少し不気味。
私は、彼に抱き寄せられたまま目を閉じた。
その刹那、私の意識は深く落ちていった。