フワッ




 そんな澪の行動に違和感を持ったのか、不意に弥生が澪を見た。







「え?」





 そして。





「ちょっ」





 ギュッ

















 優しく、弥生の右手が澪の左手を捕らえた。



 真っ赤なまま澪が弥生を見上げても、彼は依然持ち前のスマイルを崩してはいなかった。















「……何?」



 真っ赤になりながら、澪は弥生に聞いた。








 すると



「え? ああ! 手、小さいな、と思いまして」





 弥生はあっさり答え、自分の手の平で澪の小さな手を包み込んだ。











 弥生の手は、すごく温かかった。