「ええ。

彼女とは、もう、話済で、
いいですか?」

連れてきますよ?

無言でプレッシャーをかける。

俺に、こんな芸当が
できるとはっ

「いいっすよ?

しっかし、思い切り
ましたよね?

よく、半年、
行かせましたよね。」


単身赴任の話か・・・?

「まあ・・・」

言葉を濁す。


何を隠そう・・・
知らない間に
いってただけなんだけど。


早く、向こうイケって
ボロ出しそうだし


内心焦り始めた頃、
奴はポロっと零した。

「ああ。せっかく昇格したし、
告白したのに。

やっぱ、オンナって、
見たくれ重視なんだなあ。」

だったら、

そもそも、俺から、
離れなかったと思うよ。
真月は・・・


んな事は
教えてやんないけど。

「じゃ、時間ありますので。

真月?いくぞ。」


適当に話を切り上げて
彼女を呼び付けた。


「えっ?!待ってよ」

真月が、慌てて
助手席に滑り込んで、
男に会釈をする。

悪いけど。
コイツは、やんないから。


内心、舌をだして、
アクセルを踏み、
ウィンカーを消した。