出勤の二時間前
世間では、もうすぐ
昼食を終えるかという頃
起床する。
久々の昼夜逆転の生活
仲間うちでは
割と一般的な生活時間。
真月と会ってからは
世間並みに太陽と供に
暮らしていたが
ライブが近づくと、
そうもいかず
業界時間に合わせた生活?に、
戻っていた。
お世辞にも、
寝起きが良いとは言えない俺は
この起きぬけの時刻は、
可能なかぎり、人との接触を
控えている。
頭がクリアにならない内に
問題に巻き込まれんのが
目に見えてるから。
なのに・・・・
そんな俺の生態系を
知ってか知らずか、
押しかけて来るやつがいた。
『ピンポーン』
軽く無視を決め込む。
ーーーピンポーン♪
ピンポンピンポン
ピンピンピンポーンーー
『うっるせーな』
あまりのしつこさに
扉を思いっきり引き開ける。
『・・・』
一瞬、言葉を失った。
そこにいるのは・・・
マギレもない
アイツだった。
『何しに来たわけ?』
『話、あんだけど。
入ってもいい?』