誰のために生きてんだ?






……誰のためでもない。



俺が死んだら誰か悲しむんだろうか?



あれ?
誰が悲しんでくれんだろう。



いやー…
思った以上に俺、病んでるらしい。



「うわっ!」



お化けかと思った。
気が付くと目の前を女の子が歩いていて。
通り過ぎようとしていた女の子は俺の大きな声に体をビクンと震わせた。