テレビのリモコンを手に取り麻里に聞いてみる。 「うーん…あ、襟曲がってるよ。」 そう言って俺の襟に手をかける。 「ありがとう。」 まっすぐに目を見つめてお礼を言う。 麻里の目の色が変わった気がした。 急に黙り込んだりして、どうしたんだろう。 「麻里?」 「あ…うん。」 力ない返事をして体を前に向ける。 「テレビ見よっか。」 俺の手からリモコンを取ってテレビのスイッチを入れる。