昼休みになって、あたしはそれを透夜に言った。
あたしが一緒にお弁当を食べていた二人の友人は、彼氏が出来たと言って、あたしと一緒にランチタイムを過ごしてくれなくなったのだ。
もちろん、あたしに相手がいなかったら、二人ともあたしを見捨ててまで・・・という気はなかったのだけれど、あたしには透夜がいた。
透夜も全く同じ理由で一人、あぶれてしまっていたのだ。
「『ちょっとかわいいと思って』か」
「衝撃でしょう。そんな風に思われてたのかな」
机をはさんで向き合いながら、お弁当の包みを解いていると、
「・・・心外だな。”ちょっと”じゃないと思うけどな」
手がもつれそうになる。
「”ちょっとかわいい”は間違ってるな。”かなりかわいい”だと思うけど。
これって、幼馴染だから、欲目がはたらいてるのかな」
あたしは、完全にうつむいてしまう。