そして剛志君から
やっと言葉が出てきた。

「メイちゃんが悩んで
笑美に相談するけど、
俺にも相談して欲しい。

君には笑顔でいて
欲しいんだ。」

「笑顔で?」

「ああ。」

笑った顔が笑美に
ソックリだった。

「私ね。
振られちゃった。

最初は、
まだ裏の世界にいた先生。
2度目は前川君。

私って振られる人生
なのかしらね。」

また涙が溢れ出して、
涙を隠そうとしたら、
剛志くんに抱かれた。

「泣きたいのなら、
俺の胸で貸してやる。」

「けど・・・。」

「女の子が泣いている
姿を見たくないんだ。

特に好きな子には。」

「好きな子って?
わ・・た・・し?」

剛志くんは何も言わない。
ただ私を抱きしめた。