「たわけが!

なんじゃ、それくらい!

今は、一刻を争う時なんじゃぞ!」




「一刻を争う時?

・・・・・・・・・・・・。

またまたぁ。

お爺ちゃん、何でも、すぐ大袈裟に言うんだからあ!」




 靉苒は、半信半疑に見えるが、好奇心も覗かせていた。




「なんじゃ、お主。

良からぬ気配が漂っておるのに、気付かんのか?

巫女なのに、情けないのぉ」




 御神刀は、どこか小バカにしたような口調で言った。