「おぅっ。…なに半べそかいてんだよっ?ははっ。」

これでも相当悩んだのに、見事に笑われちゃって…。

「だって…決まらないんだもん。ふんっ。」

ただでさえ優柔不断なのに優人の事とかラーメンの事。

せかす要素ばっかり…。


「あー、ごめんって…。俺センスないけど決めていいの?」

「うん。お揃いならなんでもいい。」

「何でもって…じゃぁコレ!」

優人が指さす先には、シンプルなシルバーのリングがあった。

カッコイイ!!…あんなのあったんだ…。

気がつかなかった自分にちょっとガッカリだけど、嬉しくて落ち着かない。


ピッタリのサイズのリングを出してもらって、すぐにお会計した。

「包みますか?」

って聞かれて

「はい、お願いします。」

優人が答えたけど、早く指を通したくて断った。

優人と店員さんが少し驚いてこっちを見た。