「二人共からかうなよ~。ヒック……照れるじゃんか~……ヒック…。」

お酒が入って気持ちよさそうに酔っ払った優人は上機嫌。



照れるって…本音…?

お酒が入ると本音が出るって聞いたことある。

優人の気持ちが嬉しくて、アタシまでニヤけてきた。



優人はアタシの横でお酒を飲みながら花火を見ている。

時々話しかけてくる声がいつもと違って少し幼い。

何言われても『うんうん』って聞きたくなる。




賑やかな花火大会は終わりを告げて、十時を回った。


「終わっちゃった…」

「うん。…って香織…何言ってんの~?これからじゃん!」

その言葉で思い出した。


優人と泊まるの初めてだったんだ……。

一瞬、達弥と楽しそうに話す優人を見た。



優人はそんなに気にしてない…のかな…?