真上から太陽がジリジリ紫外線を放つ。


二人の船漕ぎは向こうに見える小さな鳥居を目指して船を進める。

アタシ達乗客は、声を出して応援したり、船によりかかって水面に触れたりしていた。



そして…



ついにゴール。

勝ったのは達弥だった。

「やっぱ…若さにはかなわないわ…。」

優人は僅差で鳥居に辿り着くと、息を切らせながら腰を下ろした。



「こればっかりは負けらんないっすよ!!」

満面の笑を浮かべる達弥も少し息切れしていた。



それからしばらく休んで、来た道を引き返した。

途中でアタシと絵里は船を漕ぐことになった。

思っていたより重たい。

前に進まない。


そういえば船なんて漕いだことなかったな…。

初体験だよ…。