「うん?」
高坂は、足を止めた。
いつのまにか…周りが暗くなっていた。
休憩所を出てから、何度か魔物の襲撃を受けた。辛くも退けることができたが、時間と体力を消費した。
「あまり…進んでいないというのに」
高坂は舌打ちした。
まったく人口の明かりがない島内は、すぐに真っ暗になる。
そうなれば、身動きが取れなくなる。
闇の中でも、進むことは可能ではあるが、夜行性の魔物達に出くわした場合、不利どころではない。
見えない闇での戦いは神経をすり減らし、体力を消耗する。
それでなくても、朝から戦い三昧である。
高坂は進むことを諦め、島のあちこちに設置されているはずの小屋を探した。
別名鳥籠と言われている小屋は、高坂達がいた休憩所のように完全防御の安全な場所ではないが、簡易結界を張ることができ、余程レベルの高い魔物でなければ、破壊することはできなかった。
但し、結界の発動時間は最大12時間であり、一度発動させて切った後は8時間は使えなくなっていた。
他のパーティーがもし使った後ならば、他の小屋を探さなければならなかった。
「今日は、この辺りで宿を取ろう。これ以上進めば、魔物のレベルも上がる」
「少し早いのではないですか?」
十六からの舞の言葉に、高坂は首を振り、
「この辺りでいい。魔物の気配もしない…というより、忍者部隊の方に集まっているのだろう。しかし、その中には上級魔物はいないな。やつらが動けば、空気が変わる。恐らくやつらは、この奥で身を潜めている。なぜかは知らないがな」
高坂の推測通り、この島の上級魔物は、島の西部から動いてはいなかった。
彼らは知っていたのだ。
この島にいる恐ろしき存在達に。
だからこそ、自らのテリトリーで大人しくしていた。自らのテリトリーを侵されないかぎりは、命をかける必要はなかったからだ。
高坂が休むと決めた地点は、彼らの神経を逆撫でしないギリギリの範囲にいた。
そこはある意味、一番安全な場所だった。
高坂は、足を止めた。
いつのまにか…周りが暗くなっていた。
休憩所を出てから、何度か魔物の襲撃を受けた。辛くも退けることができたが、時間と体力を消費した。
「あまり…進んでいないというのに」
高坂は舌打ちした。
まったく人口の明かりがない島内は、すぐに真っ暗になる。
そうなれば、身動きが取れなくなる。
闇の中でも、進むことは可能ではあるが、夜行性の魔物達に出くわした場合、不利どころではない。
見えない闇での戦いは神経をすり減らし、体力を消耗する。
それでなくても、朝から戦い三昧である。
高坂は進むことを諦め、島のあちこちに設置されているはずの小屋を探した。
別名鳥籠と言われている小屋は、高坂達がいた休憩所のように完全防御の安全な場所ではないが、簡易結界を張ることができ、余程レベルの高い魔物でなければ、破壊することはできなかった。
但し、結界の発動時間は最大12時間であり、一度発動させて切った後は8時間は使えなくなっていた。
他のパーティーがもし使った後ならば、他の小屋を探さなければならなかった。
「今日は、この辺りで宿を取ろう。これ以上進めば、魔物のレベルも上がる」
「少し早いのではないですか?」
十六からの舞の言葉に、高坂は首を振り、
「この辺りでいい。魔物の気配もしない…というより、忍者部隊の方に集まっているのだろう。しかし、その中には上級魔物はいないな。やつらが動けば、空気が変わる。恐らくやつらは、この奥で身を潜めている。なぜかは知らないがな」
高坂の推測通り、この島の上級魔物は、島の西部から動いてはいなかった。
彼らは知っていたのだ。
この島にいる恐ろしき存在達に。
だからこそ、自らのテリトリーで大人しくしていた。自らのテリトリーを侵されないかぎりは、命をかける必要はなかったからだ。
高坂が休むと決めた地点は、彼らの神経を逆撫でしないギリギリの範囲にいた。
そこはある意味、一番安全な場所だった。