「どうしてですか?彼女が、高木真由のお姉さんの親友で、今回の依頼者だからですか?」

輝の素朴な質問に、高坂は口ごもった。

しかし、変な言い訳をしても仕方がない。

高坂は、言い切ることにした。

「彼女も危険にさらしてはいけない!」

きっぱり言った後、頭をかき、

「綾瀬君のこと、忘れてたよ。はははは!」

笑って誤魔化すことにした。

「…」

輝もこれ以上聞く気になれずに、再び畳の上で横になると、食事の時間まで寝ることにした。




その後、食事と入浴を済ませた大月学園一行は、明日の朝まで何もないはずだった。

しかし、事件は起きた。

朝…一組のパーティーがいなくなっていたのだ。

高木真由がいるパーティーが…。

彼女達は、朝日が昇る頃に結界をこえていた。

慌ただしく、一日が始まった。