声を荒げた香坂に、舞は言葉を続けた。

「だって!ここの大したことない測定器の針が、振り切れてましたもん。これは、地上壊滅…よくて、学園崩壊したなと思ってましたのに…。部室のトイレットペーパーの数を心配しましたよ」

ちなみに、部室はトイレ完備である。

「ということは、神レベルか?」

香坂は足を止めた。

「恐らくは、それ以上」

「了解した。また何かあったら、連絡をしてくれ」

香坂は通信を切った。

「神レベル…」

恐らく一つは、天空の女神であろう。

もう一つは…。

香坂の頭に、飛び降りてきた女の微笑みが浮かんだ。

「あの女か…」

無意識にカードを握り締めてしまった香坂。

「先輩!」

そんな香坂に向って、特別校舎の方から…顔を腫らした輝が走ってきた。

「むかつく!」

その後ろに、ヒステリックを起こしている緑が見えた。

香坂はため息をつくと、歩き出した。

すると、握り締めていた手の力も自然と治まり、緊張も解けていた。

「何があった?」

香坂は、2人から事情をきくことにした。