「君のお母様は....」

浩也が言うお母様が、アルテミアなのか.....フレアなのかは、わからなかった。

しかし.....。

(今は、どちらでもいい)

ジャスティンは、笑顔のまま、

「君のお母様から頼まれた」

浩也に手を差し出し、

「これからのことを」

じっと彼を見つめた。

(彼は...)

ジャスティンは唾を飲み込んだ。

(人類の希望だ)

浩也は、少し躊躇っていた。

「お母様は...いないの?」

「また...すぐに会えるさ」

ジャスティンは、浩也を見た時、確信した。

アルテミアのやろうとしていることを。

そして、自分がやらねばならないことを。

「いずれ....必ず会いに来るよ」

力強く頷くジャスティンを見ていると、なぜか......自然を浩也は手を差し出した。

なぜだろう....この人を知っている気がした。

「行こう!」

繋がった手を握り締めると、ジャスティンは頷いた。



「ったく!置いて行きやがって」

何とか動けるようになり、追いついたカレンの目に、二人の姿が映った。

「誰だ?」

カレンは、木漏れ日に照らされた浩也に目を細めた。