「ええ…そうです」
ティアナも敬礼した。
「炎の騎士団の一軍が、こちらに向かっていると情報がございましたが…」
軍人の言葉に、ティアナは肩をすくめ、
「それなら…倒したわ。だけど、その後が大変だった」
後ろをちらっと見ると、
「あとは、宜しくね。軍人さん」
微笑みながら、軍人の横を通り過ぎた。
「は!ご苦労様で、ございました」
再び、最敬礼する軍人達。
ティアナは、戦いの間束ねていた髪をほどいた。
ブロンドの髪が、背中まで落ちる。
それだけで、屈強な戦士から…貴婦人へと雰囲気が変わる。
まだ…十代なのに、その物腰に隙はなかった。
「あれが…ブロンドの勇者様か」
十字軍本陣から、少し離れた場所で張られたテントの群れ。
それは、名を上げようとする傭兵達の巣であった。
その中の一つから出ていた褐色の肌をした男が、歩くティアナを目で追っていた。
「それにしても…人間の力で、とっさに川を作れるかね?」
男は、顎に手をやって擦りながら、
「化け物だな…あれは」
目を細めた。
「だけど…」
接近してくるティアナは、本陣に寄ることなく、テントとの間を通り、その先にある町を目指していた。
男の目は、ティアナをずっと追っていた。
その視線に気付き、ティアナは目だけで男を見たが、別に気にも止めなかった。
男の近くを通り過ぎたティアナの後ろ姿を、男は真後ろまで駆け寄って眺めた。
「美しい…」
感嘆のため息を共に今度は、ティアナの素晴らしいプロポーションに見とれてしまった。
ティアナも敬礼した。
「炎の騎士団の一軍が、こちらに向かっていると情報がございましたが…」
軍人の言葉に、ティアナは肩をすくめ、
「それなら…倒したわ。だけど、その後が大変だった」
後ろをちらっと見ると、
「あとは、宜しくね。軍人さん」
微笑みながら、軍人の横を通り過ぎた。
「は!ご苦労様で、ございました」
再び、最敬礼する軍人達。
ティアナは、戦いの間束ねていた髪をほどいた。
ブロンドの髪が、背中まで落ちる。
それだけで、屈強な戦士から…貴婦人へと雰囲気が変わる。
まだ…十代なのに、その物腰に隙はなかった。
「あれが…ブロンドの勇者様か」
十字軍本陣から、少し離れた場所で張られたテントの群れ。
それは、名を上げようとする傭兵達の巣であった。
その中の一つから出ていた褐色の肌をした男が、歩くティアナを目で追っていた。
「それにしても…人間の力で、とっさに川を作れるかね?」
男は、顎に手をやって擦りながら、
「化け物だな…あれは」
目を細めた。
「だけど…」
接近してくるティアナは、本陣に寄ることなく、テントとの間を通り、その先にある町を目指していた。
男の目は、ティアナをずっと追っていた。
その視線に気付き、ティアナは目だけで男を見たが、別に気にも止めなかった。
男の近くを通り過ぎたティアナの後ろ姿を、男は真後ろまで駆け寄って眺めた。
「美しい…」
感嘆のため息を共に今度は、ティアナの素晴らしいプロポーションに見とれてしまった。