「但し、条件があります。トップになったとしても、私は戦いの場所に赴きます。でないと、自分のレベルが下がってしまいます。折角、ここまできたのに」

ジャスティンは、拳を握り締めた。

その雰囲気に、戦士達は唾を飲み込んだ。

「も、勿論です。あなたがいなければ、人類は魔物に勝てない」

戦士達は一斉に、立ち上がると頭を下げた。

「ありがとうございます」

「お礼なんていいですよ」

ジャスティンは微笑んだ。

それから、1ヶ月後…ジャスティン・ゲイの名で、新生人類防衛軍の結成が、世界中に発信された。

その瞬間、ぞくぞくと人類防衛軍への参加表明が沸き起こった

人類は、団結の道を選んだ。

しかし、それは魔王軍を刺激させた。

全面戦争は、近い…と、誰もが思ったが、実際は遠くなっていた。

なぜならば、ジャスティンは1人で、魔王の城に攻めいる覚悟をしていたからだ。

(犠牲にしていいのは…自らの身だけだ)

ジャスティンは、最後に自分がしなければならないことを理解していた。