《毎度ありがとうございましたー》


スーパーを出たあと,あたしは重い買い物袋を抱えながらマンションに戻った。

その途中


「でさー,そのあと黒木君がねー…」

「あはは!それホント!?」

楽しそうな話し声が聞こえてきた。


あたしと同じくらいの中学生の女の子たち…


女の子たちは買い物袋を抱えているあたしをチラッと見ながら,そのまま横を通りすぎて行った。


(…いいな)


あたしは女の子たちの後ろ姿をしばらくジッと見つめた。



友達…か…



もう,どうやって作るのかさえ忘れてしまった



「早く帰ろ」



あたしは再び歩き出した