寝るときはもちろん別々で,諒は自分のベッド

あたしは窓際のソファーベッドで今は眠っている。


しかし

目の前でお母さんの死を目の当たりにしてしまったあたしは,目を閉じるとその光景がフラッシュバックのように甦り,なかなか寝つくことができなかった…


そして生きていることがバレれば殺されるかもしれないという恐怖が,あたしをさらに追い詰めた。


そんな状態が続き,精神的に疲れてしまったあたしは次第に食欲も落ち,人形のように動くことすらままならなくなってしまった。


いわゆる,うつ病だ。


そんなあたしに気付いた諒は,ついにある決断を下した。


「穣吏,外に出るぞ」


「……え?」