服を着て
金属の部屋を出た。

金属の部屋を出ると
テレビがあってソファーがあって
普通にありそうなリビングがあった。
そして玄関まで行って外に出た。

3か月ぶりの外かぁ
空を見上げた
そらはすっごくきれいだった
空ってこんなに
きれいだったけ?

そう思っているうちに
父はどこかへ行ってしまっている。
そうだ舞子に会うんだ。
父はある家の前に止まった。

「ここだ」

そういって父は元来た道を帰った。
父にうしろすがた…
泣いているように見えた。
無理もないか。
息子が3か月起きずに
今日起きたのだから…

入るか。
インターホンを押そうと思って
手が止まった―――

後藤…
と書いてあった。
後藤舞子…
だったのか。
俺がずっとずっと好きだった
大好きだった人だ
今思い出した。
でもなんでこいつが
悲しむんだろうか。

ガチャッ

ドアが開く