帰りがけにコンビニを通りかかったときに、千春がお店の中に入ろうと促した。

「お疲れ様ってことで一個おごってあげる」

 彼女は笑顔でそう告げた。

 悪意もないのだろう。彼女はあたしが選ばれると思っているのかもしれない。

「ありがとう」

 人の好意は素直に受けておくべきことだと思う。

 彼女には責任もないのだから。

 あたしたちはそれを近くの公園で食べることにした。

「昨日は大変だったみたいだね」

「え?」

 あたしの胸がどくんと高鳴る。