「だって……智が。言ってくれないから」




「何を?」




「あたしに……不満があるんでしょ?」




え……?




不満??



「だから……そうやって……あたしと話してくれないんでしょ?」




何か……誤解してる気がする。




そう思った俺は梓乃ちゃんを抱きしめた。




梓乃ちゃん。




「俺が何で落ち込んでるのか勘違いしてる?」




そう聞いてみると、梓乃ちゃんは首をかしげた。




「あたしが……年上なのに、子供だから?」




そう聞いてくる梓乃ちゃんは、目に涙を溜めていた。