「智ぉおはよう」




笑顔を見せて俺に近づいてくる梓乃ちゃんを見て、俺は小さく笑った。




「おはよう梓乃ちゃん」




そう言って俺は梓乃ちゃんを見下ろすんだ。




俺が勝ってるのは、身長と周りの印象だけ。




友達とかには、精神年齢的には俺の方が年上って言う。




確かに梓乃ちゃんは、幼い印象を与えるし。




童顔。




背も低いけど、結局俺の方が年下。




それは変えられない事実だって事。




キスも出来ない。




手も繋げない。




本当に梓乃ちゃんは俺の事好きでいてくれてるのかな。




最近それが、俺の悩みだったりする。




その悩みを胸に抱えながらいつもの様に昇降口で梓乃ちゃんを待っていた。