「ん・・・・」






ゆっくりと目を開けるとそこは見慣れた天井だった。




私・・・一体・・・?






「目、覚めたか?」





聞きなれた声が何処からか聞え辺りを見渡すと桶を持った山崎が襖の所に立っていた。





静かに部屋へ入って、私がいる布団の横に腰を下ろした。







山崎は桶の中の水で手拭を濡らして私に手渡す。







「一体どないしたんや?あんなに半狂乱になって叫ぶなんて・・・」






「何でもない。」






山崎の問いに対していつもの冷静さを保とうとする。