畳に座り込み自分自身をきつく抱き締める。




「・・・どないした?」






いきなり声を掛けられ視線を襖に移すとそこには仕事から帰って着たであろう山崎が立っていた。







「・・・いや・・・なんでもない・・・。」





必死で冷静さを取り戻しきつく自身を抱き締めた腕をそっと離すとゆっくりと立ち上がり山崎の横をすり抜けようとする。







ガシッ・・・






「何でもない訳ないやろ?そない顔青くして・・・・」





「何でもないと言っているだろう!!放っといてくれっ!」






そう言って無理矢理山崎の手から逃れると人のいない場所へと走る。